第四章 隠された真実
第15話 1/2/3/4 「神の下僕として育てられているドラゴンの末裔たちとは… 我々以外にも他の偉大なるドラゴンの末裔たちがまだいたのか」 キッシュの衝撃的な発言に、ハエムは震える声で聞く。 キッシュは大きくため息をついた後、ゆっくりと口を開く。 「今回の旅で、偉大なるドラゴンの末裔キッシュはエルフの大神官の頼みであるエルフと共にヒューマンのグラット要塞に行った。 そこでヒューマンの聖騎士を一人救った後、同行したエルフとは別れレブデカに戻るところだった。 リオムの森で一晩過ごすことになり、木の上で寝ている途中ドラゴンの泣き声を聞いた。 慎重にその音がしたところにいってみると、そこには本当にドラゴンたちがいた」 「なんと! 確か、偉大なるブルードラゴン・アルメネスが最後だったはずなのに…」 キッシュはなおもその時の状況を思い出す。 思っていたよりも小さかったが、高く鋭い叫びと逞しい羽ばたきはドラゴンそのものだった。 一度もドラゴンを見たことはなかったが、彼らにも自分と同じ血が流れていることが本能的に分かった。 同族を見つけたという感激で彼らに近づこうとしたキッシュの目の前に白い羽毛が舞い降りた。 思わず空を見上げたキッシュは素早く木の後ろに身を隠した。 空から天使たちが天下った。 神々の手足のような天使たちが武装した姿でドラゴンたちがいるところにゆっくりと降りた。 天使たちは皆、片手には大きなスタッフを、反対側には茨のような鞭を握っていた。 彼らは幼いドラゴンたちをドレイクと呼びながら鞭を振るいドラゴンたちを真ん中に集めた。 幼いドラゴンたちを集めて、その周りを囲んだ天使たちはスタッフを握って魔法の呪文を唱え始めた。 ・次の節に進む ・次の話に進む ・次の章に進む ・前の話に戻る ・前の章に戻る ・目次へ戻る |