第四章 隠された真実
第16話 1/2/3/4/5/6/7 フロイオンが身を起こそうとするとハーフリングの女性が近づいて手伝ってくれた。 「お体は大丈夫?」 「ええ、お蔭様で助かりました。 この恩は一生忘れません」 「あの状況の場合、誰だってあなたを助けたはずよ。 私はタスカー。 あなたは?」 「フロンです。 お会いできて嬉しいです、タスカーさん」 「僕はエドウィン・バルタソンです。 無事のようで何よりです」 エドウィンがフロイオンに近づき自己紹介をした。 フロイオンはふとハーフリングの町になんでヒューマンがいるのかという疑問が湧いた。 ダークエルフとジャイアントの秘密協約に関して何か気づかれてしまったのか? フロイオンは背中に流れる冷や汗を押し包み、平然とエドウィンに感謝の言葉を渡す。 「さて、外部からの患者さんは残り一人かね」 フロイオンがエドウィンとタスカーに礼を言うのをみたグスタフが呟く。 「外部からの患者?」 グスタフの言葉を聞いたフロイオンが反問する。 「そっちの隣で寝ている人のことだよ。 知り合いじゃないのかね?」 思わず頭を巡らして隣の人を確認したフロイオンの顔が真っ青に変わる。 「あ、あの人は…!」 ・次の節に進む ・次の章に進む ・前の節に戻る ・前の話に戻る ・前の章に戻る ・目次へ戻る |