第七章 破られた時間
第7話 1/2/3/4 そんな中、ハーフエルフがカイノンを建てたという話を聞いたハーフリングたちは、どの勢力にも属していないハーフエルフたちを傭兵として雇用することで、ダークエルフとジャイアントからヒューマンとエルフと手を結ぶという言いがかりをつけられなくなるだけではなく、ダークエルフやジャイアントの侵略に対応できると判断した。 カイノンで快くハーフリングたちの傭兵提案を受け入れると、ハーフリング達はさっそくハーフエルフのアーチャーたちを雇用し、辺境にある村を守ってもらった。 当時、ハーフエルフたちが使っていた武器は木で作られた弓だった。これをみたハーフリングたちは、ハーフエルフの武器を強化してあげる方法を考え始めた。その結果、金属と宝石を使ったたくさんの弓が誕生した。 一番大きい発明品は石弓だった。弓よりもっと強い攻撃力を持った石弓はエレナと言うハーフリングの手によって製作された。 生まれつきに好奇心が強く、創造力が高いハーフリングの中には特に発明家が多かった。その中でも、歴史的に一番有名な発明家は松コケ部族の第2代大長老になったトナンスだった。 彼は自然を利用した発明品を多く作ったが、一番有名なのは風車だった。自然を破壊せず、ありのままを利用した風車は自然と共存することを重要に思うハーフリングたちの価値観とよく合っていた。 エレナはトナンスの子孫で、トナンスに次ぐ発明品を作りだした。自然をありのまま活用したトナンスとは違い、エレナは自然を模して多くの物を作りだした。その中でも、一番有名なものは‘ブンブン’という機会人形だった。 人が中に入って動く巨大な機械人形は、地下での採掘作業でよく使われた。道をふさぐ巨大な岩を壊して、土を運ぶなどエレナが発明したこの機械人形は人の力ではできない仕事をやってくれた。 ・次の節に進む ・次の話に進む ・次の章に進む ・前の節に戻る ・前の話に戻る ・前の章に戻る ・目次へ戻る |