第八章 夢へと繋がる鍵
第11話 1/2/3/4 エレナへ この手紙をあなたが読んでいる時には、俺はもう死んでいることだろう。 どうかこの手紙があなたの手まで無事に届けるように… 今俺が手紙を書いている場所は、ダークエルフの首都であるモントの地下監獄だ。 俺はイグニスに着いてから、注文した人々に製品を渡した。 みんな俺が作ったもので喜んでくれたが、一人だけが不満を述べた。 イグニス第1宰相であるジャドル・ラフドモンというダークエルフだった。 彼女は俺が作った製品に飾られている宝石が小さいと不満を述べた。 俺は彼女が注文した通り作ったのに、けちをつけながら代金は払わずに、新しく作ってくるように命令する彼女の傲慢な態度に腹が立った。 俺は彼女の要求を断って立ち去ろうとしたが、その瞬間ダークエルフの警備兵達に囲まれ、監獄に閉じ込められてしまった。 手紙で説明している今も笑うしかない。 地下監獄に閉じ込められてから、もう100日が経っている。 その間、口が軽いダークエルフの警備兵たちの会話を聞きながら重要なことに気が付いた。 これは俺が得た情報だ。この手紙を読んだら、すぐ大長老に連絡してくれ。 この情報はハーフリングたちの未来だけではなく、ロハン大陸の全種族の未来がかかっている。 ・次の節に進む ・次の話に進む ・次の章に進む ・前の話に戻る ・前の章に戻る ・目次へ戻る |