第八章 夢へと繋がる鍵
第6話 1/2/3/4 女神シルバがハーフリングを創造した時にはまだ、ハーフリングには国家という概念がなかった。 彼らは自由を求める放浪の民族だった。 それぞれ主に活動する地域によって特徴を持っている4つの部族に分かれていった。 ジャイアントの領土と近い、エスカ川の上流にはキノコが繁殖していた。 同然、彼らはキノコに興味を持ち、キノコの栽培をしながらキノコの効能やキノコの料理に詳しくなった。 彼らは月見キノコ部族と呼ばれた。 エスカ川の下流は真珠海岸と呼ばれた。その下にはうっそうとした松の森があった。 森に住んでいたハーフリングたちは、木材を利用した様々なものを発明した。 また松の森に繁殖する多様な植物を利用した薬草学に詳しくなった。 彼らは松コケ部族と呼ばれた。 松コケ森の南には眉毛ミミズクの丘があって、そこに住んでいるハーフリングは、ミミズクを飼いならすことに優れていた。飼いならしたミミズクを利用して遠い所と連絡を取ることができた。 その付近には白い眉毛のミミズクが多かったので、ハーフリングたちはミミズク部族と呼んだ。 最後に一番南のほうに住んでいたのが、銀角シカ部族だった。 彼らは他のハーフリングとは大きく違う点があった。彼らは召喚獣を操ることができた。 召喚獣と契約を結ぶ儀式が広く知られていたわけではないが、まるで童話のような伝説はあった。 昔、銀角シカ族にはドゥリンという少女がいた。 子供の頃、事故で目が見えなくなったドゥリンの唯一の友達は一頭のシカだった。 彼女はほとんどの時間をシカと一緒に過しながら友情を育んでいた。 ・次の節に進む ・次の話に進む ・次の章に進む ・前の話に戻る ・前の章に戻る ・目次へ戻る |