第八章 夢へと繋がる鍵
第12話 1/2/3/4 リマ・ドルシルが口を開いた。女王は頷いた。 「どうぞ」 「私は、ロハン大陸の全ての種族が一つにならないとダメだと思います」 シルラ・マヨルは少し驚いた様子だった。 「続けてください」 「私たちを襲う存在は毎日のように増えつつあります。 この状況での種族同士のぶつかりは、滅亡を促すことに過ぎないと思っています。 ロハン大陸に住んでいる少数種族も含めた全てが力を合わせるならば、今の状況を乗り越えることが出来るのではないかと思っています」 リマ・ドルシルの説明に女王もゆっくりと頷きながら話し始めた。 「一理あります。しかし、可能なことでしょうか? お互いの憎悪の念があまりにも深いのではないかと心配です。 また、神々がこの世から背を向けた事実を知らない種族も多いと思います。 彼らに真実を訴えても信じてくれるか自信がありません。」 「やってみなければ分からないことですね」 その時、侍女一人が走りかけてきた。 「陛下。アルマナ荘園から伝令が来ています。緊急で陛下に面会を求めております。」 ・次の節に進む ・次の話に進む ・次の章に進む ・前の節に戻る ・前の話に戻る ・前の章に戻る ・目次へ戻る |