第八章 夢へと繋がる鍵

第7話 1/2/3/4

‘僕が神の存在に疑問を抱いていることを知ったら、母はびっくりするだろう。神様を疑う人はありえないバカだといわれるだろう…
僕も神の存在に疑問を持っていなかった…
ブタマさんがモンスターに襲われて亡くなった話を聞くまでは…

ブタマさんは、僕が知っている人の中で最も神に誠実な人だった。学校の前で甘い菓子屋をしているブタマさんの心はシルバ神への思いで満ちていた。充実した生活をし、司祭たちの話通り、一日3回神へ祈りを捧げた。
僕はブタマさんに何を祈っているのか聞いたことがある。
彼は全てが女神の恩寵だから、全てについて感謝の祈りを捧げていると言った。
僕は彼が女神から一番好まれるハーフリングだとずっと思っていた。いつかはかわいい女の子のパパになるものだと思っていた。

しかし、ブタマさんは病気になった奥さんのために薬草を取りに森へ入ってモンスターに殺された。
信じられない…葬式に参加してもブタマさんが亡くなったことが信じられなかった。
彼は心をこめてシルバに祈りを捧げていたのに、そこにあったのは死だけ。
葬式からの帰り道だった。神が本当に存在するものなのかどうか疑問を抱いたのは…’

タスカーもブタマについて知っている。エミルの学校近くにある小さい菓子屋の主人であるブタマは真面目な人だった。ブタマの死について聞いた時、驚いて悲しんだが、彼の運命だと思った。
それだけだった。
しかしエミルはタスカーより深く考えていたのだ。その頃は神に関した日記はほとんどなかったが、1ヶ月くらいたってからラウケ神団が登場した。そこに再びエミルの神への思いが表れていた。


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