第八章 夢へと繋がる鍵
第8話 1/2/3 カルバラは目を開き、辺りを見回した。 しかし自分以外に動くものは見当たらない。 周りには巨大なドラゴンの遺骨だけがある。 白いドラゴンの骨が海辺あちこちに散らばっていた。 ‘見えるのか…我々の死が…’ 「だれ…?」 ‘俺はアルメネス…ドラゴンの末裔よ…我々の死を分かってくれ…我々の涙を飲み、我々の怒りを食べろ…決して神たちを許してはいけない…’ 「私も…私も神たちに復讐したいです!しかしどうすればいいのでしょうか? 我々の力は神にはとても及びません」 ‘崇高な犠牲が大きな勝利への道となる…お前らの体と俺の魂が出会えばアルメネスとして復活できるだろう。 俺の欠片を探せ、ドラゴンの末裔よ’ 「あなたの欠片はどこにありますか?」 カルバラの質問には回答はなかった。頭の中から響いていた声は消えていた。 しかし、もう十分だろう。 体の奥から渦巻いていた怒りと悲しみは強い力となってカルバラの体を起こしてくれた。アルメネスの復活のための動くことができた。 カルバラは目を開いて、窓の外に広がる黒い空を見ながらもう一度覚悟を決めた。 「ドビアンを必ず王にするのだ。アルメネスの復活のために…」 ・次の話に進む ・次の章に進む ・前の節に戻る ・前の話に戻る ・前の章に戻る ・目次へ戻る |