第八章 夢へと繋がる鍵
第12話 1/2/3/4 「アルマナ荘園から?案内してください」 彼女が出てからすぐ息が荒くなった人が入ってきた。 「ロザリオ・ベニチ様から女王陛下へ緊急連絡がありました」 彼は膝ついてシルラ・マヨルへ巻物を渡した。 巻物を開いて読んでいたシルラ・マヨルの顔が真っ白になった。 「陛下?なんと書いてありますか?」 リマ・ドルシルが心配になって聞いた。 「アルマナ荘園の最高管理人、ロザリオ・ベニチさんの息子、ペルナス・ベニチが家出をしましたが、カイノンにいることを目撃した人がいるそうです。 事実確認のためにカイノンに行きたいそうで、私の親書を要請しています。 最悪の事態も考えられるので、緊急で親書が欲しいそうです」 「エルフがカイノンに?ハーフエルフ達がエルフを憎んでいることは誰もが知っているはずなのに、 何故エルフがあそこにいるのですか?」 巻物から暗い表情で顔を上げ、リマ・ドルシルを見つめながら話した。 「神様から授けられたことを遂行するため…だそうです」 リマ・ドルシルは理解した。大変な事態が起こっている事を。 ・次の話に進む ・次の章に進む ・前の節に戻る ・前の話に戻る ・前の章に戻る ・目次へ戻る |