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第七章 破られた時間 第4話 09.08.12
私は前を見て座りなおしたのよ。しかし男はずっと泣き続けていたわ。 今までに聞いた事のない、悲しい泣き声…。 悩んだ私は持っていたハンカチをそっと彼に渡してあげたの。 びっくりしたみたいだったけれど、小さな声で私にありがとうと言ってくれたわ
第七章 破られた時間 第3話 09.08.12
急に、水面で光っていた白い月がゆがみ始めた。 黒い渦巻きが巻き起こり、白い月を破って濃い紫色の煙を吹き出した。 夜の空気を切り裂く悲鳴と一緒に、彼女の身が水の中へと消えた。 彼女を救うために水の中に飛び込むと、気を失った彼女が見えた。 急いで彼女を抱いて水の外へ出るが、目を開かなかった。
第七章 破られた時間 第2話 09.07.29
アインホルンからシュタウフェン伯爵の城までは、 山や森の人里から離れた道に沿って移動をすることとなった。 こんな道を通るのは、今は処罰を受ける事になったが、 かつて国王の忠臣であったシュタウフェン伯爵の名誉を考えると、 できる限り人に知られないようにとの、国王の命令があったからだとジフリットが説明した。
第七章 破られた時間 第1話-2 09.07.29
「昔、我々の部族は毎年春になると、 新しく生まれた銀角シカとその年8歳になった幼いハーフリングの間に召喚契約を結びました。 幼いハーフリング達は自分の召喚獣である銀角シカを育てながら一緒に成長していきました。 」
第七章 破られた時間 第1話-1 [1] 09.07.15
絵の中にはお互いを優しく抱き合っている3人の姿か描かれていた。 タスカーと彼女の夫、そしてエミルだった。 まるで彼らが返事でもするかのようにタスカーは手まで振りながら言った。

「行ってきます。晩ご飯の前には帰ってきますから安心してね」